オーストラリアで運転しようと思ったら、免許証を現地仕様に変更しなげればなりません。何故なら私たちの免許証は日本語だから。ワーキングホリデーや学生ビザの人が取れる選択肢としては「国際免許証」「現地の免許証に書き換え」「日本の免許証+翻訳原稿」の3通りです。どれもそこまで難しいものではありません。メリット・デメリットをまとめました。
1.国際免許証
国際免許証は、日本国内で用意できる免許証です。各都道府県警察署の運転免許課や運転免許センターで発行できます。用意するものは、運転免許証、パスポート、縦5cm×横4cmの証明写真、手数料です。手数料は、2021年4月9日現在2,350円です。ただし、手数料は自治体によって異なります。発行は即日で30分程度でできます。有効期間は、目的地の国に到着後1年間です。
メリット
- オーストラリア到着後、すぐに運転できる!
- 他の2つの方法に比べて手数料が安い
- 日本国内でできるので、担当者も資料も全て日本語
デメリット
- 運転する際に、パスポート、国際免許証、日本の免許証を持ち歩かないといけない
- ワーホリや学生ビザの場合、期間が到着後から1年間(永住権を持つ人は3ヶ月。)
- 日本の免許証の期限が切れそうな場合更新する必要がある
- 写真を用意するのがめんどくさい(私の場合はこのせいでやめました笑)
こんな人におすすめ!
- 今現在日本にいて、これからオーストラリアに行こうとしている
- オーストラリアに着いたら、すぐに運転しようと思っている
- オーストラリア滞在は一年以内と決まっている
2.現地の免許証に書き換え
日本の免許証をオーストラリアの免許証に書き換えることもできます。流れとしては、日本の免許証を英訳した公式の「翻訳原稿」を用意した後、各州の交通センター(州によって呼び名が異なる)に行き免許証を発行してもらいます。翻訳原稿は各州の日本領事館か、NATTIというオーストラリア政府認定の翻訳家に依頼すると用意することができます。
メリット
- 運転する際、運転免許証一つの携帯で済む
- パスポート以外の身分証明証になる
- パスポートを持参しなくても、クラブやバーに飲みに行ける!
デメリット
- 費用(翻訳依頼料+免許申請時の手数料)が高い
- 領事館があるシティまで行かないといけない(田舎暮らしは不利)
- 発行までに2週間程度かかる
こんな人におすすめ!
- 長い期間同じ場所で暮らす予定
- 日本の運転免許証の有効期限がすぐに切れそう
- パスポートをずっと携帯しているのが嫌
3.日本の免許証+翻訳原稿
ここまで読んでいて、免許証取得するのって結構面倒くさいなと思う人もいると思いますが、なんと日本の免許証でも運転できるんです!私はこの方法を選びました。この方法は、日本の免許証、パスポートと一緒に、公式の翻訳原稿を携帯するだけです。
翻訳原稿は「2.現地の免許証に書き換え」と同じで、領事館かNATTIの翻訳家に依頼することで取得可能です。「NATTI Japanese」と検索するとたくさんの翻訳団体が出てきます。
また、とても重要なことですが、NATTIに翻訳原稿を依頼すると、翻訳原稿が紙に印刷された状態の「ハード版」と、メールで送ってくられてくる電子データの「ソフト版」がありますが、有効なのはハード版のみです。印刷された翻訳原稿に、NATTIの青いスタンプと翻訳者のサインが入っていないものは、有効ではありません。
私は、友だちから個人経営のNATTI認定の翻訳者さんを紹介してもらい、ハード版のみで$50で依頼することができました。友達から、翻訳者さんの電話番号を聞き、その人にメッセージを送りました。その後、免許証の画像(表のみ)と、送付先の住所と自分の電話番号を送って完了。3日後に郵送で翻訳原稿が届きました。同封されていた銀行口座に$50送金して終了です。
メリット
- 日本の運転免許証と同じ有効期限で運転できる!(有効期限が長ければ長いほど有利!)
- シティ以外に住んでいても、NATTIを利用することで翻訳原稿をゲットできる!
デメリット
- 運転する際にパスポート、日本の免許証、翻訳原稿の3つが必要
- 日本の運転免許証の有効期限が残り少ない
こんな人におすすめ!
- 日本の運転免許証の有効期限が十分にある
- ワーキングホリデーや学生ビザなどの短期滞在者
- 安く済ませたい
翻訳原稿について
領事館の場合、価格が安いという反面、領事館まで行かないといけません。また用意に数日かかるので、受け取る際も領事館に行かなければなりません。
NATTIの場合は、インターネットを通して依頼をでき、郵送で原稿を送ってくれます。ですが、価格は領事館で翻訳してもらうよりも高めになります。金額設定は、その翻訳者によって異なります。
翻訳原稿に書いてある「VALID」は原稿の有効期限ではない
NATTIに依頼した翻訳原稿には、翻訳者のサインと一緒に青いスタンプが捺されています。そこに「VALID ○○/○○/20○○」と書かれていますが、これは「翻訳者に対するもの」です。NATTIの翻訳者は定期的に資格を更新するため、期限が近づいたら新しい有効期限のスタンプを使います。
なので、翻訳原稿自体にはまったく関係なく、翻訳原稿の有効期限は日本の運転免許証と同じになります。
運転免許証のQ&A
オーストラリア滞在中、日本の免許証が期限が切れたら?
日本の免許証を更新したい
海外在住者は、失効から3年以内であれば、帰国後1ヶ月以内に最寄りの免許センターに行くと更新可能です。詳しくは以下、警察庁ホームページか、住所がある市区町村の警察のホームページを確認してみてください。
オーストラリアで運転できるようにしたい
日本の運転免許証を持っているなら、有効期限が切れていても現地の運転免許証に書き換えることができます。
日本の運転免許証を日本に置いてきた
画像さえあれば、現地の免許証に書き換えることができる可能性があります。
日本の運転免許証をなくし、しかも有効期限が切れている
これは私の友人で実際にあった例ですが、彼女は日本の運転免許証を日本で失くし、しかも有効期限が切れていて、さらにコロナのせいで日本に帰ったらオーストラリアに戻ってこられないというひどい状況でした。ですが、結果的にオーストラリアの免許証を取得することができました。彼女が行った方法は、「運転経歴証明書」を取得して、それを翻訳し、オーストラリアの運転免許証に書き換えるというもの。
運転経歴証明書とは、主に運転免許を自主返納した人や運転免許証の更新を受けずに失効した人に交付される経歴書です。これは、運転免許証に代わる本人確認書類として使用することができます。
彼女は、いろいろ調べてこの方法にたどり着き、日本にいる家族や友人の力を借りてを「運転経歴証明書」取得し、送ってもらい、運転免許証を取得することができました。失くした日本での免許証も帰国後再発行できるようです。
「返納しないと経歴証明書は、もらえないのでは?」と思うかもしれませんが、返納しなくても経歴証明書はもらえます。しかし、問い合わせた行政の担当者もそれが可能かどうか知らない人がいるらしく、担当者によっては「できない」と言われて困ったと言っていました。彼女は何度か問い合わせたらできたようです。
まとめ
運転する予定がなくても、突然運転する必要に迫られたりする可能性もあります。特にオーストラリアは車社会です。自分で車は買わなくても、仕事で車を運転する必要があるかもしれません。とりあえず、オーストラリアに来るなら、日本の運転免許証を持ってくることをおすすめします!